猛暑の中、8/10.11と2日間調査しましたがカワウソの痕跡見つからず。車中泊だったので夏バテでフラフラでした。
↑テンの足跡
冬の調査では1日三万歩歩くこともありますが、夏は1日一万歩歩くとヘトヘトになります。
今回は1週間滞在して北部を中心に早朝のみ痕跡調査をしましたがカワウソの痕跡は見つかりませんでした。
↑テンのフン(種子が入っている)
ごろたや砂の磯場より防波堤や港など人工的な場所の方が動物の痕跡が多いように感じます。
これまでは無意識のバイアスと理想を込めて天然の磯場や砂浜ばかり調査していた節がありましたが、カワウソも他のイタチ科動物と同じく人工構造物含めどこにでも現れるし、どこに痕跡を残してもおかしくないだろうと考えるようになりました。
事実、2月に井口浜で痕跡を見つけた場所もそういった人工構造物といえる場所でした。
イタチ科動物はフンでコミュニケーションをするため、目立つ場所にフンをします。昔カワウソ調査をされていた方が「痕跡が向こうから目に飛び込んでくる」と表現しましたが、調査に慣れてくるとまさにこの表現がしっくりきます。
11月も調査に行く予定です。雨が少ない季節なので痕跡が残りやすく調査がしやすいため楽しみです。
最後に楽しいトピックの共有が2つあります。
2月に見つかったカワウソのフンについて環境省、カワウソ業界のエライ先生方と協議しています。今までは接触することをやんわり避けていたのですが、今回ざっくばらんに無邪気に色々お話ししてみると、それぞれの方が自身の研究領域や立場に立脚してデータを解釈し発言しているということが顕著に感じられて非常に面白いです。
例えば、状況や描写から確からしいカワウソの目撃情報やカワウソか他の動物かどちらともとれるような痕跡や映像をどう解釈するか、そのデータをどう扱うかという点において、ある民間のカワウソ研究者は"ワニを見た"、"ツチノコを見た"という話をカワウソの目撃情報にカウントしていたり、公的な仕事をしている研究者だと目撃情報自体を全て不確かなものとしてデータとして扱わないなど、当たり前ですがそれぞれの特徴がはっきり出て面白いです。
もう一つのトピックは、某Kワウソ研究会のMさんと意気投合し今後は意見交換しながら対馬のカワウソ調査を協力していきましょうとお話ししました。Mさんは90年代に高知県でカワウソのフンを見つけたこともあるそうで非常に豊富なフィールドワークのご経験があります。お話ししてい非常に楽しいです。現在の高知県のニホンカワウソについても調査が難しいことを理解しつつ、生息していることを全く否定しない立場でした。
高知県でも早く新鮮なカワウソのフンを見つけたいです!