ニホンカワウソ調査録

ニホンカワウソの調査・研究の記録 カワウソ目撃情報教はこちらまで→nihonkawauso2020@gmail.com

国際シンポジウム「日本のカワウソのこれまでとこれから

日本アジアカワウソ保全協会主催のシンポジウムに、全日程フルで参加してきました。

オランダでカワウソの再導入を成功させたAddyさんと、韓国のカワウソ研究センター所長のハンさんをお招きし、「日本のカワウソ、そして現在対馬に生息しているカワウソについて考えよう」という趣旨のシンポジウムです。さらに、香港のカワウソ研究者2名も来日し、対馬視察と長崎の講演会に参加してくださいました。

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今年7月にオランダでAddyさんにお会いし、カワウソ再導入エリアをご案内いただきました。今回来日されるということで、対馬の環境を見た感想をぜひ伺いたいと思いましたし、以前からお話ししたかったハン先生も来られるということで、全日程ご一緒させていただきました。


初日は対馬のカワウソ生息地を視察し、現地の漁業者や行政関係者との交流会を開催しました。その後、長崎と東京ではシンポジウムとパネルディスカッションを実施しました。


素晴らしいシンポジウムを開催できたこと、クラウドファンディングでご支援くださった方々、会場に足を運んでくださった方々に、とても感謝しています。そして、カワウソ協会主催者のみなさんが本当に素敵な方々でした。

 

対馬交流会

対馬での交流会では、現地の漁業者や行政関係者、マスコミの方々も参加され、ミニ講演会と質疑をして対馬のカワウソについて相互に理解を深めるとても素晴らしい機会になりました。


対馬では仁田や佐護など、これまでカワウソの痕跡が多く見つかっている島の北部を中心に訪れ、船に乗って沿岸部も視察しました。

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特に浅茅湾は、入り組んだリアス式地形と波が静かな内湾であることから、カワウソの生息適地だと感じられたそうです。また、工事中ではあるものの、佐護川の中流域には魚(タカハヤ)がいて、良い環境だとの感想もいただきました。

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一方で、鹿による食害や河川のコンクリート護岸、南北に縦断する国道についてはネガティブなコメントがありました。しかし全体的には、生息環境として決して悪くないという印象を持っていただけたようで、大変嬉しく思います。テンのロードキルも複数見かけました。

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長崎・東京シンポジウム

佐々木さん「日本のカワウソの過去と現状について」

Addyさん「オランダのカワウソ絶滅と再導入の成功について」

ハンさん「韓国のカワウソの生態と保全について」

釜坂さん「対馬の海の現状と磯焼けについて」

講演いただきました。


Addyさん、ハンさんのお話で特に印象に残ったのは、何よりも彼らのカワウソ保全への情熱でした。過去のニホンカワウソ保全の失敗は顕著な例ですが、行政や民間の適切な理解や協力・協調がなければ保全は進みません。カワウソが生態系の中で重要な種であることを広く理解してもらい、多くの人を巻き込んで活動を進めていくことが大切ですね。

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また、魚網事故とロードキルが世界共通のカワウソの主要な死因であること、かつては農薬や化学肥料の影響も大きかったが、今は減っているということがわかりました。


さらに、カワウソは人に愛される存在であり、地域環境のシンボルとなると同時に、生態系が健全であることを示す指標動物であることを再度理解できました。


オランダや韓国では、カワウソ保全の理解が進み、いまも生息範囲や個体数が増加し続けているそうです。

 

対馬のカワウソについて

Addyさんとハンさんに「対馬のカワウソはどこから来たと思うか」と伺ったところ、

Addyさんは「生き残っていた可能性が高い。なぜならカワウソは対馬〜韓国間の約50kmを泳ぐことはできないし、泳ごうとしない。」自動カメラや人員を投入した徹底的な調査が必要だと言っていました。

一方ハンさんは「韓国南東部ではカワウソの個体数が増加してきている。ただカワウソが50kmを泳ぐことは考えにくいので、たまたま船に紛れ込んできた可能性が高い。ただし複数の個体が見つかり、上島・下島に広く生息している点は不思議だ」と言ってました。また、この(特定の)範囲の自動カメラの設置台数を尋ねられ「5台」と答えると、少なくとも3倍は必要だと言われました。 「対馬の環境についてどう思うか」という問いに対しては、Addyさんもハンさんも河川の護岸工事やコンクリート護岸には否定的でした。特に韓国では、コンクリート護岸を自然護岸に戻す取り組みも始まっているそうです。その一方で、浅茅湾や佐護川中上流は餌が豊富で、良い環境だと感じられたようです。

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まとめ

世界中のカワウソ研究者とフィールドで直接お話しできたのは初めてで、とても面白く新しい学びがありました。例えば「この地形ならこの場所にフンを残す可能性が高い」「ここは休む場所になる」「この場所は通り道になる」といった具体的な視点をいただけました。


また、今年見つけたカワウソの足跡をAddyさん、ハンさんに見せたところ、非常に驚いた様子で「これはカワウソに間違いない」とお墨付きをいただきました。折を見て公表したいと思います。

カワウソ研究者に会いにオランダに行ってきました

カワウソの研究者に会いにオランダに行ってきました。フンも見つけてきました!(また詳しく書きたいと思います。)

取り急ぎ、

オランダのカワウソ研究者(Addyさんというオランダのカワウソの再導入を成功させたり、イギリスでカワウソを飼育して生態を研究してた方)に高知で見つけたフンの写真見ていただいたら、カワウソの可能性がとても高いとのこと。
スプレイントと同時に通常のフンを残すことが多いのと、小さいですが写真に映ってる通常のフンに魚の骨が含まれているということらしい。目のつけどころがすごい….

そして匂いを伝えるとそれはもうカワウソに間違いないと...

イタチ、テン、ミンクのフンは全て腐った油のようなとんでもなく臭い匂いで、カワウソのフンは食べた魚や、エビがほんのり香る、ウニのような磯のような香りで全く臭くないです。

高知での痕跡探しも頑張らないとですね!

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対馬カワウソ調査(2024/8)

猛暑の中、8/10.11と2日間調査しましたがカワウソの痕跡見つからず。車中泊だったので夏バテでフラフラでした。

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↑テンの足跡

 

冬の調査では1日三万歩歩くこともありますが、夏は1日一万歩歩くとヘトヘトになります。

今回は1週間滞在して北部を中心に早朝のみ痕跡調査をしましたがカワウソの痕跡は見つかりませんでした。

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↑テンのフン(種子が入っている)

ごろたや砂の磯場より防波堤や港など人工的な場所の方が動物の痕跡が多いように感じます。

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これまでは無意識のバイアスと理想を込めて天然の磯場や砂浜ばかり調査していた節がありましたが、カワウソも他のイタチ科動物と同じく人工構造物含めどこにでも現れるし、どこに痕跡を残してもおかしくないだろうと考えるようになりました。

事実、2月に井口浜で痕跡を見つけた場所もそういった人工構造物といえる場所でした。

イタチ科動物はフンでコミュニケーションをするため、目立つ場所にフンをします。昔カワウソ調査をされていた方が「痕跡が向こうから目に飛び込んでくる」と表現しましたが、調査に慣れてくるとまさにこの表現がしっくりきます。

11月も調査に行く予定です。雨が少ない季節なので痕跡が残りやすく調査がしやすいため楽しみです。

 

最後に楽しいトピックの共有が2つあります。

2月に見つかったカワウソのフンについて環境省、カワウソ業界のエライ先生方と協議しています。今までは接触することをやんわり避けていたのですが、今回ざっくばらんに無邪気に色々お話ししてみると、それぞれの方が自身の研究領域や立場に立脚してデータを解釈し発言しているということが顕著に感じられて非常に面白いです。

例えば、状況や描写から確からしいカワウソの目撃情報やカワウソか他の動物かどちらともとれるような痕跡や映像をどう解釈するか、そのデータをどう扱うかという点において、ある民間のカワウソ研究者は"ワニを見た"、"ツチノコを見た"という話をカワウソの目撃情報にカウントしていたり、公的な仕事をしている研究者だと目撃情報自体を全て不確かなものとしてデータとして扱わないなど、当たり前ですがそれぞれの特徴がはっきり出て面白いです。

もう一つのトピックは、某Kワウソ研究会のMさんと意気投合し今後は意見交換しながら対馬のカワウソ調査を協力していきましょうとお話ししました。Mさんは90年代に高知県でカワウソのフンを見つけたこともあるそうで非常に豊富なフィールドワークのご経験があります。お話ししてい非常に楽しいです。現在の高知県のニホンカワウソについても調査が難しいことを理解しつつ、生息していることを全く否定しない立場でした。

高知県でも早く新鮮なカワウソのフンを見つけたいです!

対馬カワウソ調査(2024/2)

お久しぶりです。対馬にカワウソ調査に行ってきたので調査内容をまとめます。

佐護川中流域の大きな淵(カッパが住んでいると言われている)

 

最新の対馬のカワウソ動向

2ヶ月前(2023年12月中旬)に佐護川で2度カワウソが目撃されています。

目撃者談「上流から海の方に向かって目の前数メートルのところで頭を出した。潜る時に太い尻尾まで見えた。イタチやテンなんかよりもずっと大きくてびっくりした。潜って泳いで行く方向に気泡が出たが、その後頭は出さなかった。息が長いんだろう。」

目撃者は川沿いの集落に住む80代のおじいちゃんでカワウソがいるという話は昔から聞いて知っていたが、見たことはなかったとのこと。カワウソを見た時は変わった生き物を見たと思って誰にも話していなかったが、1週間程してテレビにカワウソが出てきたのを見て、自分が目撃した生き物がカワウソだと確信したそう。

2件目の目撃情報は上記の目撃日から1週間ほど前、川沿いの畑で作業をしていたおばあさんが見たものです。場所は上記の目撃地点の数十メートル上流の対岸です。

目撃者談「川の上流から海の方に泳いでいて目の前で頭を出した。護岸の淵に沿って泳いでいた。こちらは薮の間から見てたからカワウソはこちらに気づいていないようだった。」

カワウソ目撃地点の佐護川河口域

また、2022年11月と12月にも対馬の地元の方でヤマネコの保全活動やカワウソの調査をしている山村さんが井口浜でカワウソの足跡を発見しています。

 

佐護川と井口浜

佐護川の河口である佐護湾から北に岬を回ったところに井口浜があります。佐護川河口から井口浜まで直線距離では約2.3キロ、岬を回っても3kmほどです。

佐護川と井口浜の地理

佐護地域では2017年に山村さんが自動カメラでカワウソの映像を撮影してから現在(2024年2月現在)まで7年以上継続してカワウソの目撃やフン、足跡が見つかっています。

佐護にて自動カメラで撮影されたカワウソ(撮影者:山村氏)

佐護川と佐護湾の海岸線を中心にカワウソが継続的に生息していることは確実です。野生のカワウソの平均寿命が5年ほどと仮定すると、佐護地域にカワウソが複数頭生息しているもしくは繁殖していると考えても不思議ではありません。

 

今回の調査について

今回は3日間佐護地域に限定して痕跡調査、目視調査を行いました。

海岸線と川沿いを歩きフンや足跡を探し、朝夕は河口で移動するカワウソが水面に息継ぎをするタイミングを狙って川面を眺めていました。

2日目の早朝、井口浜でカワウソのフンを発見しました。状態から2-3日程経過しているようで、匂いはほとんどありませんでしたが、魚の鱗と骨をたくさん含みケバケバしている特徴はまさにカワウソのフンに違いないと思います。こちらは協力いただいている某国立大学にDNA鑑定に出しました。解析結果が出るまで少し時間がかかるそうです。→(2024/6 対馬で見つかった他のカワウソと同様、ユーラシアカワウソのフンであることが確定しました。)

井口浜で見つけたカワウソのフン

足跡を探す調査は潮が引いている早朝に波打ち際に沿って見ていくのが良いと山村さんからアドバイスをいただいていました。調査期間は毎朝確認しましたが、波打ち際には足跡は見つかりませんでした。一方波打ち際から少し上がったところにはくっきりとした足跡がたくさんついていました。

こちらは鋭い爪のつき方と指が横に広がっていない点からテンの足跡だと思われますが、足長8cm、幅5cmほどとテンの足跡にしてはかなり大きいように思います。砂につく足跡は掘れて大きく残るようなのでそれが理由かもしれません。

カワウソは目撃できませんでしたが、海を見ていると入江でイルカがたくさん泳いでおり楽しませてくれました。

また、写真は撮れませんでしたが、佐護川に巨大なブリが登ってきて驚きました。

非常に楽しい収穫の多い調査となりました。

 

環境省の調査と見解

環境省によるカワウソの調査は昨年度で終了しており、動向を監視するフェーズ(予算がついていないので実質何もしない)となっています。

環境省から発表されている調査結果を簡単にまとめると以下の通りです。

2017年第一回調査(7/11-18, 8/28-9/2の14日間)

見つかったフンのDNA解析の結果、3個体を確認。(佐護、仁田、志和)

2018年(1/12)

山村さんが見つけて提供したフンのDNA解析の結果、追加で1個体を確認。(佐護)

2019年第二回調査(10/14-21, 11/16.17の10日間)

足跡を確認(佐護)

2022年第三回調査(12/7.9.12の3日間)

足跡を確認(大船越)

2023年第四回調査(2/21.27, 3/6の3日間)

何も確認されず

環境省の見解としては”対馬のカワウソは韓国から漂着した個体であり対馬島内で定着していないため保護の対象ではない”と結論づけています。

 

考えていること

僕は対馬に生息しているカワウソは韓国からたまたま漂着した個体ではなく、昔から対馬に生息する在来の個体だと考えています。

理由としては主に以下です。

  • 佐護地域だけとっても昭和初期から現在までカワウソの生息情報が継続して存在すること
  • 環境省の調査においても全島に少なくとも四個体以上生息が確認されており、近縁関係の個体も存在すること(繁殖している可能性がある)
  • 対馬には元々、大陸由来の動植物が多数生息しており、今回対馬で発見されたカワウソがユーラシアカワウソのDNAを持っていたとしてもそのことは対馬のカワウソが韓国から漂着した個体であると判断する根拠にはならないこと
  • 調査で十分な痕跡が見つけられなかったことは対馬に維持可能な個体数が存在しないと判断する根拠にはならないこと(高知のニホンカワウソの例に同じ)

環境省の調査においてなかなか十分な痕跡が見つからなかったので、”カワウソの定着(種の維持がされていること)は認められない”という結論に持っていきたくなる気持ちはカワウソ調査をする人間としては少し理解できます。

調査自体がハードで目撃情報はあれどもなかなか十分な痕跡が見つからないからです。

しかし既に発見されているフンのDNAや足跡など証明される事実として7年以上佐護地域にカワウソが継続的に生息していることがわかっています。

対馬北部の佐護地域に7年間継続してカワウソの生息が続いていることが”定着”でないならば、環境省はまず定着の定義をはっきりと示す必要があります。

また、環境省が使う”定着”という言葉は対馬にいるカワウソは全て韓国から漂着した個体であるという前提に立っています。この前提に立つ限り過去の生息情報(僕が直接地元の人に確認したものだけでも、対馬では昭和初期から現在までカワウソの生息情報が継続して存在する)は全て無視され存在しないものとして扱われます。結論ありきの調査ではせっかくの素晴らしい発見も/何も発見できなかったことも漂流説の結論を裏付ける方向に解釈されてしまうのです。

 

佐護川の河川改修

現在、佐護川では大規模な河川改修が行われています。ほんの2kmの範囲で大規模な浚渫が3箇所、河川拡幅と護岸工事が同時に進行しています。河川拡幅された地点では冬場には真水が枯れてしまうことが危惧されます。

浚渫が複数箇所同時に行われるので川の水は常に濁ったままとなる

河川拡幅と護岸工事

佐護川の河川改修計画に関しては洪水や氾濫による災害の歴史、対馬の産業構造、河川環境の保全の働きかけなどいくつかの側面があり、一方向から簡単に話せるものではないのですが現在進行している工事を見る限りでは河川生態系に全く配慮されておらず、人と自然環境の共生が考えられているとは到底思えません。

河川改修が進むことによってカワウソの住む場所がなくなるということだけではなく、河川生態系が乱れ、ツシマヤマネコやマナヅル、ナベヅル、ホタルといった佐護を象徴する生物種も失われていくかもしれません。また、河川に沿って点在する集落、人の営みと河川環境が完全に分断されてしまいます。

このまま佐護の固有の風景が失われ続けるなら、数十年後、百年後の佐護には何が残るのかと想像すると胸が痛くなります。

 

対馬でのカワウソ調査は引き続きやっていきます。なるべく早くDNA鑑定の結果もお知らせしますのでご期待ください!

高知のカワウソ調査の動向など

 

久しぶりのブログ更新です。応援のコメントをくださった方本当にありがとうございます。とても励みになっています。


久しぶりの更新なので思ったことなどをつらつらと書いてみようと思います。


高知のカワウソの動向について

今年に入ってからも何件か目撃情報は耳にしています。

今夏は四万十川で川漁の講習を受けたので、四万十川に行く機会が多く、上流の窪川から、中流域の西土佐、河口部の下田まで幅広くウロウロしていました。


窪川の方面では今は無住の集落になっている海岸部で数年前にカワウソの妖獣が刺し網にかかっていたという話がありました。

道が崩れて塞がっているということで行けていないのですが、地図で見る限りカワウソがいるとするなら、人の集落も道もない動物の天国のような場所だなと思って見ていました。


中流部の十和村から西土佐にかけての範囲では、四万十川の支流の集落に住むおじいさんにカワウソのことを聞くと、「15年ほど前まではこの川のあそこのあたりでよく見た。崖から降りてきて、道路を横切って川に入っていったのを見て驚いた。横の家の人(故人)も同じ場所で何度も見ていて、カワウソの話をしたら漁ができんくなるって笑って話してた。15年ほど前に大水が出た時から見ないようになった」と言っていました。15年前というのはなかなか最近のことで、話の内容もリアルで面白いですね。


河口部の方では、四万十川支川の後川で「数年前に地元の人がうなぎを獲ってる時にカワウソを見たと言っていたけどほんとうかなぁ」という話を聞いた。


そういう訳で四万十川でもちょっと調査をしてみるとこういう話がぽろぽろ聞こえてくるようです。


今まで四万十川は調査範囲に入れていなかったのですがこういう話を聞くとすごく興味が湧いてきました。ただ上流から河口までとんでもなく広く支流もたくさんあるのでどう調査したものかという気持ちになりますね。

 


僕自身の体験談も一つ。

今年の夏はとにかくうなぎ釣りにハマって毎晩のように仁淀川とその支流に通っていたのですが、本流と支流の合流点でとうなぎ釣りをしていた時に、ドボンっと何か生き物が水中に飛び込んだような音を聞きました。大きな魚はよく跳ねるのですが、魚の跳ねる音とは明らかに違うので本当に驚きました。ライトを照らしても少し遠くて霧も出ていたのでよく見えなかったのが残念ですが非常にワクワクしますね。


暑い夏が過ぎてようやく日中も活動しやすくなってきました。

たくさん仕掛けている自動カメラのデータを全然回収できていないので、折を見てカワウソの痕跡探しとカメラのデータ交換に繰り出したいと思います。

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仁淀川のうなぎ

獲りすぎるのはよくないので食べない分はリリースします。場所によっては絶滅危惧種というのが嘘みたいによく釣れます。


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ギギも仁淀川ではよく釣れます。食べてみましたが、クセはそんなになく白身のたんぱくな味です。ナマズよりもあっさりしていて旨味はあまりないです。料理次第で美味しく食べられるかもしれませんね。

 

個人的には味は

うなぎ>>>ナマズ>ギギ

です。参考にしてください。

 

それではまた!

ブログ再開します

ブログ書くぞーという宣言です笑

近々きちんとブログ書きます&トレイルカメラで撮れた映像もYouTubeにアップしてみようと思います!

 

昨年の9月にせっかく高知に移住したのに、秋から冬にかけて仕事や生活リズム作りで結構バタバタしていて、調査もあまりいけてませんでした。

 

ただ仁淀川が近くなったこともあり、ふらっと何度か見に行ってまして、地元のお爺さんたちに話を聞くと、「十数年前にカワウソが泳いでるところ見たよ」っていう話を数件聞きました。大体の目撃が河口から数キロ範囲のあたりに集中していて(単純に道がひらけていて人が多いからという理由だろうけど)おもしろいなと思っています。

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(寒かったので焚き火しました)

 

大月や清水など幡多の方では「5年くらい前にカワウソが川で泳いでいるところをみた」という話があったり、「昨年の夏にカワウソが川から道路に出てきたところを見た」などいくつか確度の高い目撃情報はありまして、現場をみにいくと「ほ〜〜、良さそうな川は無数にあるなぁ。」みたいな雑な感想を改めて持っています。

 

一方対馬では昨年末に何度か200%誰が見ても紛うことなきカワウソの足跡の写真を対馬でカワウソ調査をしている山村さんが撮っていました。読売新聞に掲載されていましたね!

これはすごくすごく嬉しいニュースで、環境省の調査でもほぼ痕跡が見つからなくなって生息が怪しいなんて話も誰かが言っていたのですが、地元の方たちは昨年も何件も目撃しているみたいですね!

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5月か6月に対馬に行って野生のカワウソの映像を撮りたいと思っています!リベンジです!

 

ではまた近々きちんと調査のブログ書きますので楽しみにしていてください!

気軽にコメント待ってます!

 

 

 

ニホンカワウソ調査2022/05/15

毎月高知県にカワウソ調査に行っていろんな発見があるのに仕事が忙しすぎてなかなかブログを書けていなかった。

新幹線に乗って車窓の景色を見ながらエモーショナルな気持ちになっているので、その勢いで書いていこうと思う。

いつから書けていなかったか分からないけれど、ここ半年くらいで高知県で確度の高いカワウソの目撃情報はたくさんあった。そして初めて対馬に調査に行って奇跡が起きた(これは別記事でみっちり書きたい。もし需要があれば)。自分のカワウソ調査に対する気持ちの変化もあった。

一つずつ吐き出す感じに書いていくのでまとまらないかもですがお付き合いくださいmm

 

まず目撃情報から

①僕がメインで調査している高知県西南部、よくキャンプをしている大月町の海岸から数百メートルほど南の磯場で今年の2月にカワウソの目撃情報があった。目撃した方は地元おじさんで夜の干潮の時間帯に貝をとりに磯場に降りていたそう。降りていってすぐに潮だまりでバシャバシャしている動物を見た。第一印象はかなり大きいと思った。横を通るとちょっと岸側に避けていったが逃げる様子はない。ヘッドライトで照らしてみるとカワウソそのものだった。おじさんは中学生の頃、大月町の某砂浜で弱っているカワウソを捕まえた時のグループの一員だった。そのカワウソはその後すぐ死んで剥製になっている。(ニホンカワウソ界隈ではよく知られた話)ということでカワウソを見たこともあるしなんなら捕まえている。直接話を聞いて(お決まりのいつもすることだが)ニホンカワウソの写真を色々見せたが、磯場で2月に見た動物はこの写真の生き物で間違いない、カワウソに間違いないと言っていた。なんなら、他の野生動物なんかとは全然違って、髭が長くて、口から喉元が白くて、尻尾持って背負ったら地面につくかというくらいでかいんだ(それはちょっと大袈裟だが笑)と説明を続けてくれた。聞き取り調査では、よくよく話を聞いて写真を見せるとやっぱり違うかなということもたまにあるのだが、カワウソをきちんと知っている人はカワウソの特徴をきちんと認識していて、きちんと描写することができる。その描写にカワウソの特徴と少しも食い違うことがなければその話は間違いないと僕は判断している。

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②上記目撃の磯場から1kmほど北側の磯に流れ込む川で夜にエビ獲りの仕掛けをしている時にカワウソを見たという話。その目撃者もカワウソを過去に見たことがあり、走り方がイタチみたいにぴょんぴょん走る感じでイタチよりも何倍もでかいという風に描写していた。(だだこの話は10年くらい前かなぁという感じで時期の詳細はわからなかった)

③上記同じ川で昨年、猟犬がカワウソの幼獣を噛み殺したという話もあったが、その話はそれ以上の詳細は分からず真偽を確かめられないので判断は保留としている。

④そのほかは四万十川支流や仁淀川などで数年以内の地元の方の確からしい目撃情報が数件あった。

 

そういうわけで「これはすごい、カワウソに間違いない」と思わされる目撃情報は2022年の今もちょこちょこ出てくる。カワウソ目撃情報は本当に嬉しい限りだが、それとは反対にカワウソの痕跡はなかなか見つからないのも現実。

環境省の対馬のカワウソ調査の情報を調べていると、痕跡からDNAで判別できた4個体の生息が確認されており(2017-2018)、その後さらに力を入れて船を出して全島調査をしているが、2019年以降は全く痕跡が見つかっていないそうだ。

ただ、地元の方に話を聞くとその後もカワウソの目撃情報はあり、昨年末も地元の釣り人が海でカワウソを見たとのこと。環境省の数十人体制の全島調査でも、対馬という限られた範囲でカワウソの痕跡を3年間見つけられていないのだ。なぜ見つからないのかは分からないがそこから学べることがあるとすれば、過去に痕跡が見つかっている場所を再度徹底的に探しても痕跡が見つからないということはカワウソが移動している可能性は高いだろう。

対馬の話はまた別の回に回して高知に戻る。

高知大学に協力いただいてカワウソらしき生き物の痕跡があればDNA解析をしていただけることになっている。過去に一度カワウソに間違いない痕跡を見つけたのにそれを解析できずにすごく悔しい思いをしているので、即座にDNA解析できる体制が整っていることは調査をする上で何より心強い。しかも今回はカワウソ意外の生き物のものでも一定数解析をしてくださるので自身の知識をつけるためにもフンを見つけ次第色々送った。解析の結果を見て面白かったのはテンのフンにも季節や場所よって色んなバラエティがあるということで、やはりフンの色、形、サイズは食べたものに大きく依存するのだということを改めて学んだ。

テンのフンのパターンを紹介すると、

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小動物や鳥の毛を大量に含んだ典型的なフン


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アケビばかりを食べたテンのフン(少し劣化しているが)

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べちゃっとしたタール状のフン

最初はテンのフンとイタチのフンとの識別ができないこともあったが、今はイタチとテンだけではなく、その他、日本に生息する中型哺乳類のフンの識別ならできるという自信ができてきた。また、一種類の野生動物にも季節や生息域によるフンのパターンがあり、野生動物の生息域による食性の幅広さと奥の深さを垣間見ることができた。野生動物は本当にたくましい。野生動物の生態については学術的にもまたまだわからないことは多く、一つ一つの学びがカワウソに一歩ずつ近づいていることを信じワクワクしている。

 

p.sそういえば新しいカメラを購入しました。以前のカメラよりも断然フォーカスが早く、光量が少なくても良い感じに撮れるので満足している。

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新しいカメラでバッチリ撮れたアナグマさん

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大月町の夕日

 

それではまた近々!