ニホンカワウソは本当に絶滅したのか?
多くの人はニホンカワウソは既に絶滅してしまったと考えています。
その理由はもちろん、2012年に環境省によって絶滅宣言が出されたからです。
しかし、本当にこの絶滅宣言に正当性はあるのでしょうか。
環境省によると「過去50年前後の間に、野生において信頼できる生息の情報が得られていない種」を野生絶滅と定義してしています。
ニホンカワウソが最後に写真に撮られたのが、1979年ですから絶滅宣言が出された時はまだ33年しか経っていませんでした。
これは完全におかしいですよね。
なぜわざわざイレギュラーな絶滅宣言を出さなければいけないのでしょうか。
様々な憶測がありますが、
「韓国からのユーラシアカワウソ導入」という話が出たのもこの頃からです。
韓国からカワウソを導入してくるなら、その前に”ニホンカワウソは絶滅している”という前提が必要です。
ちなみにトキの導入、保護に当てられた国の予算は数十億円にものぼります。導入、保護が良いのか悪いのかという議論は抜きにして、莫大なお金が動くことは事実です。
事の成否がはっきりしないので僕は正直、このような陰謀論はあまり興味がないのですが、一応の客観的事実なので記載しておきます。
また、”信頼できる生息の情報”に関してですが、1979年に高知県の新庄川で写真が撮られた後も、かなりの数の目撃情報がありました。もちろん今もあります。
1980年〜2000年にかけて、高知県で環境省と高知県によるニホンカワウソ生息調査が複数回行われました。その調査でニホンカワウソの毛や糞らしきものは見つかったのですがDNA鑑定の技術が発達していなかったので、確証は得られなかったようです。
調査員が複数回調査した結果、ニホンカワウソが見つからなかったという理由だけで、ニホンカワウソは絶滅したと言えるのでしょうか?
愛媛県では環境省による絶滅宣言が出された後も「愛媛県ではまだ調査が十分ではない」という理由で県のレッドデータブックでは絶滅危惧種にとどめると共にさらなる調査を実施しています。
これが科学的な態度というものではないでしょうか?